「吾輩は猫である」

  挿画でつづる漱石の猫 I AM A CAT illustrated
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映画『吾輩は猫である』 (1975)



「猫」二度目の映画化。今回は猫キャラ(一部ダミーも使用)も活躍、ラストだけではあるが猫のモノローグもある。登場人物も迷亭のおじさん以外はほぼ網羅されていた。原作にない人物として文明中学の校長が登場、岡田英次が演じている(下の配役表では割愛しました)。
ただ日本映画界冬の時代に製作されたゆえか、寒色系の画面と相まって自分の初見の印象は良くなかった(J・KOYAMAの感想です)。
特に主人の“敵”に当たる女性たちの描写がなんだか薄気味悪いです。・・・まぁ雪江さんの入浴サービスカットはあるんだけどね。
市川崑は以前『こころ』(1955 日活)を監督、漱石作品の映像化経験がある。この映画の翌年、金田一耕助シリーズで大ヒットを飛ばすことになるのはご存じの通り。また猫に縁があるのか『子猫物語』(1986)の協力監督をしている。

製作=芸苑社 配給=東宝
1975.5.31 (昭和50年)
9巻 3,165m 116分 イーストマンカラー ビスタサイズ
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製作 ................佐藤一郎 市川喜一 森岡道夫
監督 ................市川崑
助監督 ..............加藤哲郎
脚本 ................八住利雄
潤色 ................市川崑
原作 ................夏目漱石
撮影 ................岡崎宏三
オーケストラ ........ヨハン・セバスチャン・バッハ
「小品集」その他より(R・A・モーグ・シンセサイザー方式)
編曲・演奏 ..........宮本光雄
          (製作=オールスタッフニューサウンド)
美術 ................西岡善信
録音 ................大橋鉄矢
照明 ................榊原庸介
編集 ................長田千鶴子
製作担当 ............藤田光男

配役

仲代達矢(珍野苦沙弥)  ティム=オス4歳 声/小倉一郎(吾輩)


波乃久里子(細君)      島田陽子(雪江)


(珍野家の子女)           上原ゆかり(おさん=清)
上原はマーブルチョコレートのCMで一世を風靡した名子役。テレビ実写版サザエさんでワカメちゃんも演じた。


伊丹十三(迷亭)        篠田三郎(越智東風)
伊丹は役者のほかエッセイの腕も一流。映画監督としても名を成したが惜しくも自殺した。


岡本信人(水島寒月)      前田武彦(八木独仙)
岡本演じる寒月は最初映画を観たとき“?”だったが、今はこれもアリだと思っています。


岡田茉莉子(金田鼻子)   三波伸介(金田氏)
篠ヒロコ=篠ひろ子(金田富子)
美人女優岡田が付け鼻で鼻子を演じてくれていたら・・・残念。


左とん平(多々良三平)     神山繁(鈴木藤十郎)


緑魔子(二弦琴の師匠)   ミーコ=メス1歳(三毛子)


樋浦勉 春川ますみ(車屋の主人とかみさん) =オス12歳(黒)


西本裕行(甘木医師)     蟹江敬三(巡査)
西本はTVアニメ『ムーミン』の初代スナフキンの声が有名だが、1968年のTVドラマ『坊っちゃん』でうらなりを演じた事があるという。


辻萬長(泥棒)       海野かつお(吉田虎蔵刑事)


遠藤征慈(落雲館中学の教官)


麿のぼる(古井武右衛門)   七尾伶子(二弦琴の師匠の下女)


(寒月の女房)
  
参考 日本映画データベース http://www.jmdb.ne.jp/1975/cy001510.htm
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映画『吾輩は猫である』 (1936)



「猫」の最初の映画化であるが、大期待して観るとちょっとガッカリ。90分弱では多くのエピソードは盛り込めないし、猫のモノローグは無く人間ドラマのかたわらに吾輩が居るだけという印象。それ以前に吾輩の登場場面が少ないのだ。
日露戦争当時の世相が第一次世界大戦当時(青島攻撃などが新聞記事で示される)に置き換わり、独仙も三毛子も黒も登場しないなど原作を“読んでから観る”派は辛かろう。
ただ戦前に撮られているので風景描写などに味がある。この空気感は戦後作品では出せないものだ。このブログでも多くの写真を使用させていただきました。
監督の山本は戦前派の巨匠だが、戦後はプログラムピクチュアが多くこんにちでは“黒澤明の師”と言うほうが通りがいいかも知れない。
・・・この映画の珍野家はセットなんですよね? ホンモノの千駄木邸でロケされたんじゃないよね?

製作=P.C.L.映画製作所(東宝の前身) 
1936.4.14(昭和11年、東京・日本劇場での公開日)
10巻 2,393m 87分 白黒
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監督 (演出と表記) ...山本嘉次郎
脚本 ................小林勝
原作 ................夏目漱石
撮影 ................唐沢弘光
音楽 ................紙恭輔
美術 ................久保一雄
録音 ................道源勇二

配役

丸山定夫(主人、珍野苦沙弥)   (吾輩)
丸山はこの作品の前年、山本監督の『坊つちゃん』で山嵐を演じている。“桜隊(さくら隊)”を率いて演劇慰問活動中、広島で被爆し終戦の翌日に亡くなった。


英百合子(細君)        千葉早智子(雪江)


(珍野家の子女)     (おさん=清)
この映画の珍野家子女は三姉妹でなく二人だけのようだ。


徳川夢声(迷亭)
夢声は弁士、文筆家、俳優など多くの顔を持つマルチタレントとして今も人気が高い。
藤原釜足(越智東風)     北沢彪(水島寒月)
藤原は後に黒澤映画の常連となるなど名脇役として知られる。


清川玉枝(金田鼻子)  (金田氏)        (金田富子)
鼻子役の清川は付け鼻で熱演。この役で好評を博したという。


宇留木浩(多々良三平)     (鈴木藤十郎)


清川虹子(車屋のかみさん)   柳谷寛(古井武右衛門)

※多くの役者名が不詳です。ご存じの方、どうかご協力下さい。
参考 日本映画データベース http://www.jmdb.ne.jp/1936/bl001440.htm
ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%BE%E8%BC%A9%E3%81%AF%E7%8C%AB%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B
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夏目 漱石, 齋藤 孝, 武田 美穂
絵本バージョンの『猫』。
いい味出してる絵です。