「吾輩は猫である」

  挿画でつづる漱石の猫 I AM A CAT illustrated
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《第二》 散歩日記


第二章が書かれた翌年、明治39年(1906)の上野駅 石黒敬章編「総天然色写眞版なつかしき東京」(1992 講談社)より


 こんなときに後からくっついて行って膝の上へ乗ると、大変な目にあわされるから、そっと庭からまわって書斎の縁側へ上がって障子の隙からのぞいてみると、主人は

エピクテタスとかいう人の本をひらいて見ておった。もしそれがいつもの通りわかるならちょっとえらいところがある。五、六分するとその本を叩きつけるように机の上へ放りだす。おおかたそんな事だろうと思いながらなお注意していると、今度は日記帳を出して次のような事を書きつけた。 
 

寒月と、根津、上野、池の端、神田のへんを散歩。



「エピクテタス」
Epictetus (55頃 – 135頃)
ストア派のギリシアの哲学者。



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