「吾輩は猫である」

  挿画でつづる漱石の猫 I AM A CAT illustrated
<< May 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

《第拾一》 暑苦しい碁


画/小沢良吉

 のんきなる迷亭君と、禅機(ぜんき/禅における無我の境地から出る働き)ある独仙君とは、どういう了見か、今日に限って戸棚から古碁盤を引きずり出して、この暑苦しいいたずらを始めたのである。さすがにご両人おそろいの事だから、最初のうちは各自任意の行動をとって、盤の上を白石と黒石が自由自在に飛び交わしていたが、盤の広さには限りがあって、縦横の目盛りは一手ごとに埋まっていくのだから、いかにのんきでも、いかに禅機があっても、苦しくなるのは当たり前である。


第十一章(最終章) CHAP.11 | permalink | comments(0) | - | - | - |
【前のページ】<< 《第拾一》 四角の板に黒白の石 | 【TOP】 |《第拾一》 本因坊の流儀じゃ >>【次のページ】



この記事に対するコメント

コメントする










RECENT COMMENTS
MOBILE
qrcode
PROFILE